ボルボXC60は壊れやすい?欠点と中古の注意点を解説

ボルボXC60は壊れやすい?欠点と中古の注意点を解説

ボルボXC60、洗練されていて素敵なデザインですよね。北欧らしい安全性と乗り心地の良さも魅力的だと思います。ただ、購入を考え始めると「ボルボは壊れやすい」という噂を耳にすることもあるかもしれません。

この記事では、ボルボXC60は本当に買ってはいけない車なのか、その真相に迫ります。実際の故障に関する口コミや、よくある電装系トラブル、AT不具合、エアコン故障といった具体的な事例を掘り下げてみます。また、最新のリコール情報やXC60が持つ欠点にも触れますね。

一方で、中古車を購入する際の注意点や、どのモデルが狙い目なのか、そして気になる燃費についても詳しく解説していきます。この記事を読めば、漠然とした不安が解消されるかもしれません。

この記事で分かること
  • 「XC60は壊れやすい」という噂の真相
  • 購入前に知っておくべき具体的な故障事例と欠点
  • 失敗しない中古車の選び方と狙い目のモデル
  • 燃費を含めた維持に関する現実的な情報
目次

ボルボXC60は壊れやすいってホント?

https://www.volvocars.com/jp/cars/xc60/
  • 「買ってはいけない」のウワサを検証
  • リアルな故障の口コミを集めてみた
  • よく聞く電装系トラブルってどんなの?
  • AT不具合はやっぱりある?要注意ポイント
  • 夏のエアコン故障は覚悟すべき?
  • リコール情報のチェックは忘れずに

「買ってはいけない」のウワサを検証

ボルボXC60の購入を検討していると、「買ってはいけない」とか「壊れやすい」といった言葉を見かけることがあるかもしれません。これは少し気になるポイントですよね。

まず考えておきたいのは、なぜこのような噂が立つのか、という背景です。一般的に、欧州車は国産車に比べて、部品の交換サイクルが早い傾向にあると言われています。これは、車の思想の違いも関係しているかもしれません。国産車が「壊れないこと」を重視するのに対し、欧州車は「定期的な部品交換で最適な性能を維持する」という考え方で作られていることがあります。

そのため、国産車と同じ感覚で乗っていると、予期せぬタイミングでの部品交換や修理が発生し、「故障が多い」と感じてしまうことがあるようです。特に、センサー類や電子部品は、繊細なものも多いですね。

ただ、これを理由にXC60が「買ってはいけない車」と結論づけるのは、少し早いと思います。むしろ、車の特性を理解し、適切なメンテナンスを心がければ、長く付き合えるパートナーになる可能性を秘めています。要するに、日頃の点検や消耗品の交換を計画的に行うことが、XC60と上手に付き合うコツと言えるかもしれません。

リアルな故障の口コミを集めてみた

実際にXC60に乗っているオーナーの方々は、どのような経験をされているのでしょうか。インターネットの口コミサイトやオーナーが集うSNSなどを見てみると、参考になる様々な声が見つかりますね。

ただ、情報を集めていると、ポジティブな評価とネガティブな評価の両方が目に入り、かえって混乱してしまうこともあるかもしれません。ここでは、報告されている故障の口コミを具体的な事例と共に掘り下げ、なぜ評価が分かれるのか、その背景まで考察してみたいと思います。

よく見られる具体的な故障の口コミ

まず、どのようなトラブルが報告されているのか、具体的な事例をいくつか見ていきましょう。

電装系のトラブル

特に声が挙がりやすいのが、この電装系のトラブルです。中でも、XC60の特徴でもある縦長のタッチスクリーン「SENSUS(センサス)」に関する不具合は、時々報告されています。

例えば、画面が突然暗くなる(ブラックアウト)、操作を受け付けなくなる(フリーズ)、再起動を繰り返す、といった事例があるようです。多くはソフトウェアのアップデートで改善されることが多いみたいですが、運転中に発生すると少し驚きますよね。

また、「City Safety」など安全機能のセンサーが、強い雨や雪、あるいはセンサー面の汚れによって一時的に機能を停止し、メーターに警告が表示されることもあります。これは故障というより仕様に近いですが、初めて経験すると不安に感じるかもしれません。

エンジン・駆動系のトラブル

エンジン周りでは、オイル漏れの報告が散見されます。特に、走行距離が伸びてくると、ヘッドカバーのパッキンやターボ周りの配管などからオイルが滲んでくることがあるようです。

これは早期に発見できれば、大きなトラブルにつながる前に対処が可能です。 他にも、特定のセンサー(O2センサーなど)の故障により、エンジン警告灯が点灯したというケースもあります。

言ってしまえば、これらは輸入車では比較的一般的な経年劣化の範囲内と考えることもできますが、国産車から乗り換えた方にとっては、故障が多いと感じる一因になっているのかもしれません。

その他

細かい点ですが、パワーテールゲート(電動で開閉するトランク)が正常に作動しなくなった、という口コミも見られました。

一方で「壊れない」という満足の声も多数

その一方で、「全くノートラブルで快適」「最高のファミリーカー」といった、非常に満足度の高い口コミも数多く存在します。これは見逃せない事実だと思います。

このようなオーナーの方々は、ボルボならではの優れた安全性能や、長距離でも疲れにくいシート、そしてスカンジナビアンデザインの美しい内外装に大きな価値を感じているようです。「小さなトラブルはあったけど、それを補って余りある魅力がある」という声も多く、車としての本質的な満足度は非常に高いことが伺えます。

口コミが分かれる理由:個体差の正体とは?

では、なぜこれほど評価が分かれるのでしょうか。その背景には、単なる「当たり外れ」では片付けられない、いくつかの理由が考えられます。

  • 年式とモデルチェンジの時期
    • 一般的に、フルモデルチェンジ直後の初期ロットの車両は、細かな不具合が出やすい傾向にあると言われています。XC60で言えば、2代目が登場した2017年以降の初期モデルよりは、数年経過して改善が進んだモデルの方が、トラブルの報告は少ない印象です。
  • メンテナンス履歴
    • これが最も大きな要因かもしれません。前のオーナーがどれだけ丁寧なメンテナンスを行ってきたかによって、車の状態は大きく変わります。正規ディーラーで定期的に点検を受け、推奨される消耗品を適切なタイミングで交換してきた車両は、やはり故障のリスクが低いと考えられます。逆に、オイル交換などを怠ってきた車両は、後々トラブルが発生する可能性が高まるかもしれません。
  • 走行距離と使用環境
    • もちろん、走行距離が長くなればなるほど、部品は消耗し、故障のリスクは上がります。また、市街地での短距離移動(チョイ乗り)が多い車は、エンジンやバッテリーへの負担が大きくなりがちです。一方で、高速道路を主体に長距離を走ってきた車は、走行距離が多くても機関系の調子が良い場合が多いですね。

これらのことから、XC60の口コミを参考にする際は、ネガティブな情報だけを鵜呑みにするのではなく、その車の背景(年式や整備状況)まで見てあげることが、本質を理解する上で大切になると言えそうです。

※参考:価格.com (kakaku.com)、みんカラ (https://minkara.carview.co.jp/car/volvo/xc60/)

よく聞く電装系トラブルってどんなの?

前述の通り、XC60でよく耳にするのが電装系のトラブルです。これは、近年の車が多くの電子制御システムで成り立っているため、避けられない部分もあるかもしれません。

具体的に報告されている事例をいくつか挙げてみます。

インフォテインメントシステムの不具合

XC60の中核をなす大型のタッチスクリーン、通称「SENSUS(センサス)」に関するトラブルが時々報告されています。画面が突然ブラックアウトしたり、再起動を繰り返したり、タッチ操作に反応しなくなったり、といった症状があるようです。多くの場合、ソフトウェアのアップデートで改善されることもあると言われています。

各種センサーの異常

駐車支援システムや衝突被害軽減ブレーキなど、安全運転をサポートするためのセンサーが多数搭載されています。これらのセンサーが誤作動を起こし、警告灯が点灯することがあるようです。原因はセンサー自体の故障だけでなく、汚れや天候が影響している場合もあるみたいですね。

これらのトラブルは、発生すると少し焦るかもしれませんが、まずはディーラーや専門の整備工場に相談するのが良いと思います。原因を特定し、適切な対処をすることが大切です。

AT不具合はやっぱりある?要注意ポイント

画像はイメージです

トランスミッション、特にAT(オートマチックトランスミッション)の不具合も、気になる点のひとつかもしれません。XC60では、特定のモデルや年式で不具合が報告されることがあるようです。

主な症状としては、変速時のショックが大きくなる、特定のギアに入りにくくなる、といったものが挙げられます。走行中に違和感を覚えたら、注意が必要なサインかもしれません。

原因として考えられるのは、ATフルード(オイル)の劣化や、トランスミッション内部のバルブボディと呼ばれる部品の不具合などです。特に、ATフルードはメーカーが長寿命を謳っている場合もありますが、走行距離や使用状況に応じて定期的に交換を検討するのが安心材料になると思います。

もし中古車で購入を検討する場合は、試乗が欠かせません。その際に、低速時から中速域まで、スムーズに変速するかどうかをしっかり確認することをおすすめします。少しでもギクシャクするような感覚があれば、その車両は慎重に検討した方が良いかもしれませんね。

夏のエアコン故障は覚悟すべき?

https://www.volvocars.com/jp/cars/xc60/

夏のドライブに欠かせないエアコンですが、XC60も例外ではなく、故障の事例が報告されています。特に「急に冷たい風が出なくなった」というケースが多いようです。

エアコンが効かなくなる原因はいくつか考えられます。

  • コンプレッサーの故障
    • 冷媒ガスを圧縮するための心臓部です。これが故障すると修理費用も高額になりがちかもしれません。
  • 冷媒ガスの漏れ
    • システムのどこかからガスが漏れてしまい、冷却能力が低下します。漏れている箇所を特定し、修理する必要がありますね。
  • センサーや制御系の異常
    • エアコンをコントロールしている電子部品の不具合で、正常に作動しなくなることもあります。

これらのトラブルを完全に避けるのは難しいですが、予防策はあります。例えば、冬の間も定期的にエアコンのスイッチ(A/C)を入れて、システムを動かしてあげることが挙げられます。こうすることで、内部の潤滑を促し、部品の固着などを防ぐ効果が期待できると言われています。

リコール情報のチェックは忘れずに

リコールは、メーカーが設計・製造上の問題を発見し、無料で修理を行う制度です。安全性に関わる重要な情報なので、お車の購入前にも購入後にも、必ずご自身で確認しておくことをおすすめします。

ボルボ公式サイトでの確認が最も確実

リコール情報を確認する最も確実で簡単な方法は、ボルボ・カー・ジャパンの公式サイトを利用することです。サイト内にある検索ページで、車検証に記載されている17桁の「車台番号」を入力するだけで、対象車両かどうかをすぐに調べることができます。

この検索システムでは、リコールだけでなく、サービスキャンペーン(安全性には直接関わらないものの、商品の品質改善のために行われる無償修理)の情報も確認可能です。

中古車の場合、前のオーナーがリコール対応を済ませているかどうかが不明なことがあります。購入を検討している車の車台番号を販売店に教えてもらい、事前にこのサイトで調べてみると、より安心して商談を進められるかもしれませんね。

国土交通省のサイトでも確認可能

もちろん、国内でリコールを管轄している国土交通省のウェブサイトでも、リコール情報は確認できます。

もし未対応のリコールが見つかった場合は、お近くのボルボ正規ディーラーに連絡すれば、無償で点検・修理を受けることができます。これは車の所有者の権利なので、覚えておくと良いでしょう。

壊れやすいは嘘?ボルボXC60の賢い買い方

https://www.volvocars.com/jp/cars/xc60/
  • 中古車の注意点はここをチェック!
  • XC60の欠点もちゃんと知っておこう
  • 狙い目はコレ!おすすめ年式とグレード
  • 気になる燃費って実際どれくらい?
  • 結局ボルボXC60は壊れやすいの?

中古車の注意点はここをチェック!

XC60を中古で狙うなら、いくつか押さえておきたいポイントがあります。新車に比べて価格が魅力的な分、車の状態をしっかり見極めることが大切です。

整備記録(メンテナンスノート)の確認

まず最初に確認したいのが、整備記録です。これまでの点検や部品交換の履歴が記載されており、その車がどのように扱われてきたかを知るための重要な手がかりになります。特に、エンジンオイルやATフルードの交換履歴が定期的に記録されていれば、大切にされてきた可能性が高いと考えられます。

試乗でのフィーリング

前述の通り、ATの変速ショックや、走行中の異音がないかは必ず試乗して確認しましょう。また、電装系もチェックしたいところです。エアコンの効き具合や、ナビゲーションシステムの動作、パワーウィンドウの動きなど、実際に操作してみて違和感がないかを確認するのが良いと思います。

車両の状態

内外装の綺麗さももちろんですが、エンジンルームや下回りも覗いてみると良いかもしれません。オイル漏れの跡がないか、サビがひどくないかなどをチェックします。可能であれば、信頼できる整備士など、車に詳しい人と一緒に見に行くと、より安心できるかもしれませんね。

XC60の欠点もちゃんと知っておこう

どんな車にも長所と短所があります。XC60の購入後に「こんなはずじゃなかった」とならないために、いくつか欠点として挙げられがちな点も知っておくと良いと思います。

修理費用や部品代

これはボルボに限らず多くの輸入車に言えることですが、国産車に比べて修理費用や部品代が少し高めになる傾向があります。特に、電子部品や専用部品が故障した場合、ある程度の出費は覚悟しておく必要があるかもしれません。この点を考慮して、少し余裕を持った資金計画を立てておくと安心です。

小回りの利きにくさ

XC60はミドルサイズのSUVで、車体もそれなりに大きいです。そのため、最小回転半径も大きめになっています。日本の狭い道や駐車場では、切り返しが多くなる場面もあるかもしれません。購入前には、普段よく使う道や駐車場のサイズをイメージしておくと良いですね。

SENSUS(センサス)の操作性

中央の大型タッチスクリーンに多くの機能が集約されているため、デザインはすっきりしています。一方で、エアコンの温度調整など、物理ボタンなら一発でできる操作も、画面をタッチして行う必要があります。これに慣れるまでは、少し戸惑うかもしれません。

狙い目はコレ!おすすめ年式とグレード

ボルボXC60は歴史も長く、パワートレインやグレードの選択肢も豊富なので、中古車を探し始めると「どれを選べばいいんだろう?」と迷ってしまうかもしれませんね。

ここでは、単に年式を並べるだけでなく、ご自身の予算やライフスタイルに合った一台を見つけるための「狙い目」を、具体的な理由と共に掘り下げてみたいと思います。

予算を抑えつつボルボらしさを満喫するなら:初代後期型(2014年~2017年)

まず考えたいのが、初代XC60の後期型です。特に2014年以降のモデルは、内外装のデザインが大幅に洗練され、古さを感じさせない魅力があると思います。中古車市場での価格もかなり手頃になってきており、100万円台から探せる個体も増えてきました。

このモデルの最大の狙い目は、ボルボ自社開発の新世代エンジン「Drive-E(ドライブイー)」が搭載され始めた点です。特に「T5」グレードに搭載された2.0L直列4気筒ターボエンジンと、新しい8速オートマチックトランスミッションの組み合わせは、それ以前のモデルに比べて走行性能と燃費が大きく向上しています。

もちろん、年式が古くなる分、走行距離が進んでいる車両が多いのも事実です。そのため、前述の通り、これまでのメンテナンス履歴をしっかり確認することが、良い個体を見つけるための重要な鍵となります。予算を抑えつつ、ボルボならではの堅牢な作りと安全思想を味わいたい方にとっては、とても良い選択肢になるかもしれません。

最新のデザインと安全性を両立するなら:2代目(2017年~)

現行のデザインや最新の安全装備に魅力を感じるのであれば、やはり2017年に登場した2代目モデルが視野に入ってきます。登場から8年が経過し、初期のモデルであれば200万円台後半から300万円台で見つかることも増え、価格的な魅力も高まってきました。

2代目を選ぶ上でポイントになるのが、「どのパワートレインを選ぶか」と「どのグレードを選ぶか」です。

パワートレインの選び方

2代目XC60には、主に以下のようなパワートレインが存在します。

D4(クリーンディーゼル)

2017年のデビュー当時から設定されていたモデルです。ディーゼルならではの力強いトルクと、高速道路などでの燃費の良さが魅力ですね。長距離の移動が多い方には、燃料費を抑えられるメリットが大きいと思います。

T5(ガソリン)

こちらもデビュー当初からの定番モデルです。ディーゼルに比べて静かでスムーズな回転が特徴で、街乗りから高速走行までバランスの取れた性能を持っています。どんなシーンでも快適に走りたい、という方に向いているかもしれません。

B5(マイルドハイブリッド)

2020年頃からT5に代わって導入されたパワートレインです。発進時や加速時にモーターがエンジンを補助するため、アイドリングストップからの復帰が非常にスムーズで、燃費性能も少し向上しています。より洗練された乗り味を求めるなら、B5は魅力的な選択肢です。

T8(プラグインハイブリッド)

自宅などで充電できる環境があるなら、最も面白い選択肢かもしれません。モーターだけでかなりの距離を走行できるため、日常の買い物などはガソリンを使わずに済ませることも可能です。圧倒的なパワーと静粛性を両立していますが、中古車市場での価格はまだ比較的高めですね。

キャラクターが異なる3つの主要グレード

2代目XC60のグレードは、主に以下の3つで構成されています。それぞれキャラクターがはっきりしているので、ご自身の好みに合わせて選ぶのが良いでしょう。

グレード名特徴こんな方におすすめ
Momentum標準グレード。シンプルで上質な北欧デザインを素直に表現している。ファブリックとレザーを組み合わせたシートなど、温かみのある内装が魅力。華美な装飾は不要で、ボルボ本来のデザインや質感を味わいたい方。
R-Design専用の内外装を持つスポーティグレード。専用のグリルやバンパー、スポーツシートなどが装備され、引き締まった印象。スポーティな見た目や、運転席に座った時のホールド感を重視する方。
Inscription最上級の豪華グレード。ウッドパネルや上質な本革シート、シートベンチレーション(送風機能)などが装備され、非常に豪華な内装。内装の豪華さや快適装備を最優先し、贅沢な移動空間を求める方。

このように、2代目XC60は選択肢が非常に豊富です。例えば、「長距離移動が多いから、燃費の良いD4の豪華なInscriptionを探そう」とか、「街乗り中心だから、乗り心地の良いT5のシンプルなMomentumにしよう」といった形で、自分の使い方にピッタリの一台を見つける楽しみがあると思います。

いずれのモデルを選ぶにしても、最終的には個体のコンディションが最も重要です。複数の車両をじっくり比較検討することをおすすめします。

気になる燃費って実際どれくらい?

ボルボXC60のようなプレミアムSUVを選ぶ上で、デザインや安全性と同じくらい、日々の維持費に関わる燃費は重要な要素ですよね。特に、このクラスの車重を考えると、実際のところがどうなのかは気になるところだと思います。

ここでは、公式サイトで公表されているカタログ燃費だけでなく、中古車市場で人気のパワートレインを含めた燃費の目安や、実際の道路状況での「実燃費」の考え方まで、一歩踏み込んで解説していきます。

カタログ燃費(WLTCモード)の一覧

まずは、客観的な指標であるカタログ燃費を見てみましょう。現在主流となっている国際的な燃費測定基準「WLTCモード」は、「市街地」「郊外」「高速道路」の3つの走行モードを組み合わせた数値で、以前の基準よりも実燃費に近いと言われています。

中古車として流通している主なパワートレインの数値を以下にまとめました。

パワートレインモデル例WLTCモード総合市街地モード郊外モード高速道路モード
D4 (ディーゼル)2018年モデル公式サイトによると16.2 km/L12.8 km/L16.0 km/L18.6 km/L
T5 (ガソリン)2018年モデル公式サイトによると12.6 km/L9.4 km/L12.8 km/L14.8 km/L
B5 (マイルドHV)2023年モデル公式サイトによると11.5 km/L8.3 km/L11.9 km/L13.5 km/L
T6 (PHEV)2023年モデル公式サイトによると13.7 km/L

※上記はAWDモデルの一例です。年式や装備によって数値は変動します。PHEVの燃費はハイブリッド燃料消費率です。

この表を見ると、やはりディーゼルである「D4」の数値、特に高速道路モードでの燃費の良さが際立っているのが分かりますね。

カタログ値と実燃費のギャップはどれくらい?

カタログ燃費はあくまで一定の条件下での数値であり、実際の燃費は乗り方によって大きく変わってきます。オーナーの方々の口コミなどを参考にすると、実燃費の傾向は以下のようになりそうです。

  • D4(ディーゼル)の実燃費
    • 高速道路を主体とした長距離移動では、カタログ値に近い16〜18km/L、あるいはそれ以上を記録することも珍しくないようです。一方で、渋滞の多い都心部での走行がメインだと10〜12km/L前後になることが多いかもしれません。長距離を走るほど、このモデルの良さが光ると言えそうです。
  • T5 / B5(ガソリン / マイルドハイブリッド)の実燃費
    • こちらは市街地での走行がメインの場合、7〜9km/Lあたりが現実的な数値になると思います。流れの良い郊外や高速道路では12〜14km/L程度まで伸びる可能性があります。B5は発進がモーターアシストによってスムーズになりますが、実燃費への貢献度はT5と比べて、劇的に大きいというわけではないかもしれません。

やはり、車の重さがあるため、ストップ&ゴーの多い市街地走行は燃費にとって厳しい条件であることが伺えます。

プラグインハイブリッド(T6/T8)の燃費の考え方

プラグインハイブリッド(PHEV)モデルの燃費は、他のモデルとは少し考え方が異なります。カタログ値の「13.7km/L」という数値は、エンジンとモーターを併用した場合の「ハイブリッド燃料消費率」です。

このモデルの真価は、電気だけで走れる距離(EV走行換算距離)にあります。近年のモデルでは、満充電の状態から約80km以上を電気のみで走行可能です。

例えば、片道の通勤距離が20kmで、自宅に充電設備があるとします。この場合、往復40kmの通勤は、一度もエンジンをかけずに電気だけで走り切れてしまう計算になります。つまり、平日のガソリン消費はほぼゼロ、というライフスタイルも実現できるわけです。このように、PHEVの価値は充電環境と日々の走行距離に大きく左右されるため、ご自身の使い方を具体的にイメージすることが大切ですね。

使用燃料の違いも考慮しよう

最後に、見落としがちですが重要なのが使用燃料の違いです。

  • D4: 軽油
  • T5 / B5 / T6 / T8: ハイオクガソリン

ご存知の通り、軽油はハイオクガソリンに比べて1リッターあたりの価格が20円以上安いことが一般的です。そのため、燃費(km/L)の数値差以上に、燃料代(円/km)の差は大きくなります。

したがって、年間の走行距離が多い方にとっては、燃費性能と燃料単価の両面で、「D4」の経済的なメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

結局ボルボXC60は壊れやすいの?

記事のまとめ
  • ボルボXC60が壊れやすいという噂は少し誇張されているかもしれない
  • 国産車とは設計思想が異なり定期的な部品交換が前提な部分もある
  • 「買ってはいけない」と一概に言える車ではない
  • 実際の口コミでは電装系のトラブル報告が比較的多い
  • ナビやメーターなどインフォテインメントシステムの不具合が挙げられる
  • ATの不具合は変速ショックなどで事前に察知できる可能性がある
  • エアコンの故障はコンプレッサーやガス漏れが主な原因
  • リコール情報は国土交通省のサイトで車台番号から確認できる
  • 中古車選びでは整備記録の確認がとても大切
  • 試乗してエンジンやAT、電装系の動作をチェックするのがおすすめ
  • 欠点として修理費用の高さや小回りの利きにくさが挙げられる
  • 中古車の狙い目は価格のこなれた初代後期型や2代目初期モデル
  • 燃費はパワートレインによって異なり実燃費は運転状況に左右される
  • 車の特性を理解し計画的なメンテナンスを行えば長く付き合える
  • 最終的には信頼できる販売店で状態の良い個体を見つけることが鍵となる
T(筆者)のひとこと

街中に走っているボルボで2番目によく見る車種!というイメージ。(一番見るのはXC40)故障ゼロは難しいかもしれませんが、日本車と故障率は大差無いと思いますよ。

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この記事を書いた人

Tと申します。27歳です。元V90乗りで、ボルボ大好き人間。新型情報から維持費まで、購入検討中の方やオーナーの方に役立つ情報を発信しています。

もともとステーションワゴンが好きで、レガシィツーリングワゴンからの乗り換えの際に「デザイン・性能・ブランドイメージ、全部を満たすのはV90しかない!」と思い、社会人2年目に無理して購入しました。結婚を機に家計の事情で一度手放しましたが、いつかまたV90に乗るために、このブログを続けています。

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