こんにちは、Tです。
2026年2月、EX30のリコールが発表されました。正直、最初は「まあリコールなんてどの車でもあるし」と思っていたんですが、「バッテリー」「火災のおそれ」とのことで、これはなかなか大変なリコールだと思いました。
EX30のオーナーさん、あるいはこれから買おうとしている方。「リコールって大丈夫なの?」「バッテリー交換はいつ終わるの?」「そもそもEX30って安全なの?」——そんな不安を抱えているなら、この記事がお役に立てるはずです。
- EX30のリコール全件(バッテリー・ディスプレイ)の対象車両と内容
- バッテリー火災リスクの原因と、国内での実態
- リコール対応の流れとバッテリー交換の時期
- NMCとLFPバッテリーの違い、保証内容、寿命の目安
ボルボEX30のリコール情報一覧【2024〜2026年】

EX30は2023年に日本市場へ投入されて以来、2026年4月時点で計3件のリコールが届け出されています。ここではまず全体像を整理してから、それぞれの詳細に入ります。
バッテリーリコール(2026年2月・3月)の詳細
最も注目を集めたのが、2026年2月10日に国土交通省へ届け出された高電圧バッテリーのリコールです。対象はNMC(三元系)バッテリーを搭載するEX30で、2023年10月13日〜2024年4月30日に輸入された2,446台が第一次の対象になりました。
さらに2026年3月には追加リコールとして、2024年10月13日〜2025年9月8日に輸入された2,447台も対象に追加。日本国内だけで合計約4,900台、グローバルでは40,323台という大規模リコールになっています。
不具合の内容を簡単に言うと、バッテリーのセルモジュール(バッテリーを構成する小さな電池の集まり)の製造工程で設定ミスがあり、セル内部の陽極と負極の容量バランスが崩れている可能性がある、ということです。この不均衡が進むと「リチウムプレーティング」という現象が起き、最悪の場合、内部短絡 → 過熱 → 火災というリスクがあります。
正直、「火災」って聞くとかなり怖いですよね。私も最初は「これはヤバいやつなのか?」と身構えました。でも、後述するように国内での事故報告はゼロですし、ボルボ側の対応もかなり早かったんです。
| 項目 | 第一次(2026年2月届出) | 追加(2026年3月届出) |
|---|---|---|
| 対象台数(日本) | 2,446台 | 2,447台 |
| 対象輸入期間 | 2023年10月〜2024年4月 | 2024年10月〜2025年9月 |
| 型式 | ZAA-2E400R | ZAA-2E400R |
| 対象バッテリー | NMC(69kWh) | NMC(69kWh) |
| 不具合 | セルモジュールの容量不均衡 | 同左 |
| 恒久対策 | セルモジュール無償交換 | セルモジュール無償交換 |
| 国内事故報告 | なし | なし |
ディスプレイのリコール(2024年5月)もあった
バッテリーの話題に隠れがちですが、EX30には2024年5月に届け出されたディスプレイ関連のリコールもあります。センターコンソールディスプレイの制御コンピュータに不具合があり、後退時のカメラ映像や速度計、警告灯などが正しく表示されないおそれがあるというもの。対象は2023年10月13日〜2024年3月11日に輸入された878台です。
こちらはソフトウェアの書き換えで対応完了するリコールなので、ディーラーに持ち込めば比較的短時間で完了します。みんカラでも「リコールでソフトウェア書き換えしてきた」というオーナーさんの投稿がありましたが、作業自体は数時間で終わったようですね。
EX30はまだ発売から日が浅いモデルなので、初期ロット特有の不具合が出やすい時期ではあります。これはどのメーカーの新型車でも同じこと。ただ、「不具合が見つかったらちゃんとリコールとして届け出る」というボルボの姿勢は、個人的には信頼できるなと思っています。隠す方がよっぽど怖いですからね。
自分のEX30がリコール対象か確認する方法
「自分のEX30は大丈夫なのか?」——これが一番気になるところですよね。確認方法は主に3つあります。
- ボルボ・カー・ジャパン公式サイトのリコール情報ページ(vc-japan.jp/recall/)で車台番号を入力して検索
- 最寄りのボルボ正規ディーラーに車台番号を伝えて確認
- ボルボ・カスタマーセンター(0120-55-8500)に電話で問い合わせ
車台番号は車検証に記載されていますし、車内の助手席側ダッシュボード下や、Bピラーにもプレートがあります。わからなければディーラーに「私のEX30はリコール対象ですか?」と聞くだけでOKです。
ポイントとして覚えておきたいのは、バッテリーリコールの対象はNMC(69kWh)バッテリー搭載車のみということ。Single Motor(標準)グレードに搭載されるLFP(51kWh)バッテリーは対象外です。自分がどちらのバッテリーを搭載しているかは、購入時のグレードでわかります。Single Motor Extended RangeやTwin Motor Performanceを選んだ方がNMC、標準のSingle Motorを選んだ方がLFPです。
EX30バッテリーリコールの原因と火災リスクの実態

「火災のおそれ」という言葉のインパクトは大きいですが、実際のところどれくらい危険なのか。ここでは原因と現状を冷静に整理します。
NMCバッテリーで何が起きたのか
今回のリコールの原因は、バッテリーセルの製造工程にあります。EX30のNMCバッテリーは中国のSunwoda Electronic社が供給しているのですが、製造機器の設定が不適切だったために、一部のセルで陽極と負極の容量バランスが崩れてしまいました。
容量バランスが不均衡だと何が起きるかというと、充電時に「リチウムプレーティング」という現象が発生しやすくなります。これはリチウムイオンが正常に負極に吸収されず、金属リチウムとして析出してしまう現象です。析出したリチウムが成長すると、セル内部でショートが起きて発熱し、最悪の場合は熱暴走(サーマルランアウェイ)に至る可能性があります。
……と、ここまで書くとかなり怖く聞こえるんですが、大事なポイントがあります。これは「可能性がある」という話であって、「必ず起きる」わけではないということ。実際、グローバルで4万台以上が対象になっていますが、大規模な火災事故が連発しているわけではありません。
そもそもリコールって「問題が起きてから対応する」のではなく、「問題が起きる前に予防的に対応する」ためのもの。そう考えると、ボルボが早い段階でリコールに踏み切ったのは、むしろ安全に対する誠実さの表れだと私は感じています。
国内で火災は起きた?冷静な現状整理
結論から言うと、2026年4月時点で、日本国内におけるEX30のバッテリー起因の火災事故は報告されていません。これは国土交通省のリコール届出書にも明記されている事実です。
一方、海外メディアでは中国市場でのバッテリー過熱事例がいくつか報じられています。ただし、これらも「火災に至った」というよりは「警告が表示された」「異臭がした」という段階で発見されたケースが多いようです。
ネット上では「中国製バッテリーだから危険」「EVは火災リスクが高い」といった声も見かけますが、感情的な議論と事実は分けて考えるべきだと思います。実際、ガソリン車でもリコールは日常的にありますし、エンジンやブレーキ系のリコールだって火災や重大事故につながるリスクはあります。
もちろん「だから安心」と楽観するつもりはありません。ただ、「リコール=欠陥車」ではなく「リコール=メーカーが責任を持って是正する」という理解が大切です。私がボルボを好きな理由の一つに「安全への誠実さ」があるんですが、今回の対応を見ていても、その姿勢は変わっていないと感じますね。
充電70%制限のリアルな影響
バッテリー交換が完了するまでの暫定措置として、ボルボはオーナーに対して「充電目標値を70%以下に設定すること」と「屋外駐車の推奨」をアナウンスしています。
この70%制限、日常使いではそこまで深刻な影響はないかもしれません。NMCバッテリー搭載のEX30(69kWh)の場合、フル充電時のWLTC航続距離は約560km。70%充電だと単純計算で約390km。通勤や買い物中心の使い方なら十分な距離ですよね。
ただ、長距離ドライブを予定している方にとっては「ちょっと厳しいな」と感じる場面もあるでしょう。特に冬場はバッテリーの実質的な航続距離が2〜3割落ちるので、70%制限+冬場で実質250〜280km程度になる可能性があります。
充電目標値の変更は車載モニターの「車両設定」から簡単にできます。普段から80%程度に設定している方も多いと思うので、70%に下げるのはワンタップの操作。面倒な手続きは必要ありません。
実はバッテリーの寿命を考えると、日常的に100%まで充電するよりも70〜80%を上限にしておく方がバッテリーには優しいんです。リコール関係なく、EV乗りの間では「普段は80%まで」が定番の運用。そう考えると、今回の暫定措置はバッテリーの長寿命化にもつながるとも言えます(ポジティブに考えすぎですかね(笑))。
EX30リコール対応の流れ|バッテリー交換はいつ?

リコールが届け出されたのはわかった。で、実際にどうすればいいの?——ここが一番知りたいところですよね。対応の流れを整理します。
ディーラーでの対応手順と費用
リコール対応の基本的な流れは以下のとおりです。
- 通知レターが届く: ボルボ・カー・ジャパンから対象オーナーに書面で通知
- ディーラーに予約: 最寄りの正規ディーラーに連絡し、入庫日を調整
- バッテリーモジュール交換: 対象のセルモジュールを良品に無償交換
- 完了通知: 作業完了後、リコール対応済みの記録が車両に紐づく
費用は一切かかりません。リコールは法律に基づくメーカーの義務なので、部品代も工賃もすべてボルボ負担です。「修理費を請求されるのでは?」と心配されている方がいたら安心してください。
バッテリーモジュールの交換はエンジンオイル交換のように気軽な作業ではないので、それなりの時間がかかります。正確な所要時間はディーラーによって異なりますが、半日〜1日程度は見ておいた方がいいでしょう。
ボルボのディーラーは穏やかで丁寧な対応をしてくれるところが多いので、不安なことがあれば遠慮なく聞いてみることをおすすめします。
バッテリー交換の時期と現在の進捗
「交換部品(良品のセルモジュール)の供給はいつ完了するのか?」——これが多くのオーナーにとって最大の関心事だと思います。
2026年4月時点の状況を整理すると、ボルボ・カーズは「グローバル40,323台の全車両のバッテリーモジュールを無償交換する」と明言しています。ただ、4万台以上のバッテリーモジュールを一度に用意するのは簡単ではなく、交換作業は順次進められている状況です。
暫定措置として充電70%制限がアナウンスされているのは、恒久対策(モジュール交換)の完了までの安全マージンを確保するため。ディーラーに「いつ頃交換できるか」を確認しておくと、スケジュールの見通しが立ちやすくなります。
焦る気持ちはわかりますが、暫定措置(70%制限+屋外駐車)を守っていれば安全性は確保されているというのがボルボの見解です。「まだ交換してもらえていないから危険」ということではないので、過度な心配は不要ですよ。
EX30のバッテリー基礎知識|NMCとLFPの違い

リコールの話をすると「そもそもEX30のバッテリーってどうなの?」という疑問が湧いてくる方も多いと思います。ここでは、EX30に搭載される2種類のバッテリーの違いと、保証・寿命について整理します。
NMCとLFP、リコール対象はどっち?
EX30には「NMC(ニッケル・マンガン・コバルト系)」と「LFP(リン酸鉄系)」の2種類のリチウムイオンバッテリーが用意されています。どちらが搭載されるかはグレードによって決まります。
| 項目 | NMC(三元系) | LFP(リン酸鉄系) |
|---|---|---|
| 容量 | 69kWh | 51kWh |
| 搭載グレード | Single Motor Extended Range / Twin Motor Performance | Single Motor(標準) |
| WLTC航続距離 | 約560km | 約390km |
| 最大充電出力 | 153kW | 134kW |
| リコール対象 | 対象 | 対象外 |
| 特徴 | 高エネルギー密度、長い航続距離 | 安定性・耐熱性・長寿命に優れる |
| 寿命目安 | — | 100万km以上(LFP電池の技術特性として) |
今回のリコール対象はNMCバッテリー搭載車のみです。LFPバッテリー搭載のSingle Motor(標準)グレードは対象外なので、こちらを選んだ方は安心してください。
NMCはエネルギー密度が高く航続距離で有利ですが、化学的にLFPより繊細な面があります。一方のLFPは航続距離では劣るものの、安定性と耐久性に優れ、LFP電池の技術特性上「100万km以上」の耐久性があるとも言われるほどの長寿命。
個人的な感想を言うと、「街乗り中心なら51kWhのLFPで十分だし、長距離もそこまで頻繁でなければ390kmあれば事足りるかも」と思います。もちろん航続距離に余裕を持ちたい気持ちはわかりますけどね。リコールの有無だけでグレード選びを決めるのは本末転倒ですが、バッテリー特性の違いを理解した上で選ぶのは大事なことです。
バッテリー保証8年の中身と寿命の目安
EX30のトラクションバッテリー(駆動用バッテリー)には、ボルボ・ワランティによる保証が付いています。
- 保証期間: 初度登録から8年 または 走行距離160,000kmのどちらか早い方
- 適用条件: ボルボ推奨の点検・取扱方法に従っていること
8年16万kmというのは、EVバッテリーの保証としては標準的な水準です。毎日50km走る方でも年間18,000km。8年で14万4,000kmなので、一般的な使い方なら保証期間内に収まるケースがほとんどでしょう。
バッテリーの寿命を延ばすためにボルボが推奨しているポイントは以下のとおりです。
- 日常的な充電はAC充電(普通充電)を推奨(DC急速充電より劣化が少ない)
- バッテリー残量0%まで使い切らない(20%以下になったら早めに充電)
- 1か月以上駐車する場合は充電残量40〜60%に設定
- 3か月以上駐車する場合は充電制限を50%に設定
EVのバッテリーって「スマホのバッテリーみたいにすぐ劣化するんでしょ?」と思われがちなんですが、車載バッテリーはスマホとは比較にならないほど高度な温度管理・充放電管理がされています。正しい使い方をしていれば、8年を超えても実用に耐える容量を維持できるケースが多いです。
実際、EX30に採用されたLFPバッテリーは充放電回数3,500回以上の耐久性があるとされ、単純計算で100万km以上走れるポテンシャルがあります。NMCはLFPほどではないにせよ、適切な管理下であれば10年以上は十分使えるとされています。V90のガソリンエンジンだって10年持つわけですから、EVのバッテリーもそこまで心配する必要はないと私は思いますね。
まとめ|EX30のリコールを冷静に判断するために

最後に、この記事の要点を整理します。
EX30のバッテリーリコールを正しく理解しよう
- EX30のバッテリーリコールはNMC(69kWh)搭載車が対象。LFP(51kWh)は対象外
- 原因はバッテリーセルの製造工程のミス。内部短絡→火災リスクが「ある」が、国内での事故報告はゼロ
- 暫定措置は充電70%制限+屋外駐車。恒久対策はセルモジュールの無償交換
- 対象確認はボルボ公式サイト・ディーラー・カスタマーセンター(0120-55-8500)で
- バッテリー保証は8年 or 16万km。適切に管理すれば寿命は十分に長い
リコールのニュースを見て「EX30はやめておこうかな」と思った方もいるかもしれません。その気持ちはすごくわかります。私だってV90を買う時に「輸入車は壊れやすい」という声を散々聞いて、正直ちょっとビビりましたから(笑)。
でも、リコールって本来は「メーカーが問題を公表して、無償で直す」という消費者にとってプラスの仕組みなんですよね。問題を隠すメーカーより、素早くリコールを出すメーカーの方が、私は信頼できると思っています。
ボルボは「2030年までに完全EV化」を宣言したブランドです。EVの心臓部であるバッテリーの信頼性は、ブランドの存続にかかわる最重要課題。だからこそ、今回のリコール対応はボルボにとっても「失敗は許されない」領域のはず。全数無償交換という対応を見ても、その本気度は伝わってきます。
もちろん、リコールがないに越したことはありません。でも、リコールがあったからといってEX30の価値がなくなるわけではない。大事なのは「何が起きたか」ではなく「メーカーがどう対応したか」だと、元ボルボオーナーとしてはそう思います。
不安なことがあれば、一人で悩まずにまずディーラーに相談してみてください。ボルボのディーラーは押し売りもなく、穏やかに対応してくれるところが多いです。きっと安心できると思いますよ。
(出典:国土交通省 リコールの届出について(ボルボ EX30))
リコールをきっかけに乗り換えを考え始めた方へ
リコール対応は無償で完了しますが、「これを機に別の車に乗り換えようかな」と考え始めた方もいるかもしれません。EX30からの乗り換えでも、あるいは今乗っている車からEX30への乗り換えを再検討する場合でも、まず大切なのは「今の愛車がいくらで売れるか」を知ることです。
私自身の経験から言える結論は、「ディーラーの下取りだけで決めてしまうと、数十万円単位で損をする可能性がある」ということです。少しの手間で、次のボルボのオプションを一つ増やせるかもしれません。
今乗っている車に合わせて、私が実際に活用して「これなら安心」と確信した売却方法を記事にまとめています。愛車を手放す前に、ぜひチェックしてみてくださいね。


「あの時、あっちで査定しておけばよかった……」という後悔だけはしてほしくないので、まずは私の失敗と成功の記録を参考にしていただければ嬉しいです!
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